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緊急事態宣言で雇用調整助成金は一転再延長へ?
今回は一部都府県での緊急事態宣言の再発令に伴い、 雇用調整助成金の周辺でまた動きがありそうですので、 ここまでの報道を中心にまとめてお知らせしたいと思います。 ・業種限定で大企業でも全額助成へ(一部地域) ・中小企業の特例は延長に向かう? ・財源は枯渇へ ・労働移動を目的とした「出向」は? をお伝えしていきます。 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ <業種限定で大企業でも全額助成へ(一部地域)> まずは、一転拡充に向かうのが 「大企業」を対象とした雇用調整助成金の特例です。 これまでは解雇等がなくても最大3/4の助成率だった 大企業について、緊急事態宣言が発令された地域の、 飲食業や劇場、テーマパークなどの業種では 中小企業と同様の「全額助成」にする方向となりました。 雇調金、大企業も全額助成 厚労相が表明(日経 1/8) https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF082F40Y1A100C2000000 厚労相の表明でほぼ確実、といえるでしょう。 その後、当初発令の一都三県以外の宣言地域や、 緊急事態宣言に準じた措置を講じている地域も含める、 との報道が出ています。 雇調金の大企業向け助成率100%、1都3県から拡大(日経 1/15) https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF153FW0V10C21A1000000 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ <中小企業の特例は延長に向かう?> そうすると当然2月末までの中小企業の特例についても 延長の機運が高まってきます。 12月の予算案の段階では、2月末まで延長後は段階的縮小、 の方向だったため1月の緊急事態宣言は想定外の事態だったといえます。 6日の会見で官房長官が雇用調整助成金の特例措置について 「しかるべきタイミングで延長の結論を出す必要がある」と述べ、 そこから延長に向けて調整中、と見るのが自然ではないかと思います。 雇調金特例、再延長を検討(日経 1/7) https://www.nikkei.com/article/DGKKZO67939850W1A100C2PP8000 2月末までの延長と同様、延長になるならば 事業者が解雇予告を行う1月末までに、発表になると見ています。 ※最新情報では3月末(又は緊急事態宣言解除翌月末)まで延長、 との情報が入ってきています。 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ <財源は枯渇へ> その一方、元々特例の終了が予定される要因であった 財源の枯渇については、かなり深刻な模様です。 雇調金財源1.7兆円不足 20年末、臨時活用の積立金払底 https://www.nikkei.com/article/DGXZQODF0519P0V00C21A1000000 これまで積み立ててきた4兆5千億円が、今年末には2千億円弱に減る、 という見通し。 しかもこれはおそらく、今回の緊急事態宣言を考慮していない試算です。 その結果、懸念されるのは、 「育児休業給付など他の重要事業にもしわ寄せが及ぶ。」 ことです。 来年度のキャリアアップ助成金の予算が減少したのも無関係ではなさそうです。 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ <雇用シェアはどうなる?> 今回、特例が延長した場合でも「出向」を軸にした 「産業雇用安定助成金(仮称)」は実施されると思います。 ただ特例の延長が「一部業種」のみといった限定がされない限り、 だいぶ出足は鈍くなると思います。 ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ 各補助金・助成金についてよりきめ細かい情報配信を ご希望(又はご不要)の場合は、下記フォームより ご登録又は変更・解除をお願いいたします。 https://ws.formzu.net/dist/S72712245/ ━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━…━━━ ご相談などありましたらお気軽にお尋ねください。 今後ともよろしくお願いいたします。 安田 ☆……………………………………………………◆ 社会保険労務士法人イージーネット/株式会社イージーネット 社会保険労務士 中小企業診断士 安田 史朗 E-Mail yasuda@eg-net.com TEL 03-5335-7606 FAX 03-5335-7609 (本社・打ち合わせセンター) 東京都千代田区丸の内2-2-1岸本ビルヂング6F (社会保険労務士法人) 東京都杉並区阿佐谷南3-37-13-705 ☆……………………………………………………◆